コラム

高級ブランド業界に注目したきっかけ

今回は少し、息抜きブログで軽い内容を。ここ最近良く聞かれる質問の一つ、会計士からなぜブランド業界へ注目したのか?という点について、私自身の例を簡単に記載してみたいと思います。

結論から言うと、最初にBig4に勤務していた際に、イニシャルオーディットで高級ブランドグループの監査で関与させて頂いたのが、きっかけでした。イニシャルオーディットとは、初年度監査とも言われ、前期の調書などもなく、調書を一から作成していく事になります。そのため、関与の度合いも、他のクライアントとはけた外れに多くなり、しかも私自身は4年目で現場のインチャージとして関与していたため、必然的に重要な監査手続きである、棚卸立会、内部統制の販売サイクル、税金、引当などリスク科目も全て自ら実施していました。

結果、クライアントからヒアリングする機会も相当程度多く、ブランドビジネスに初めて興味を持った瞬間でした。また、会計士の観点から見ると、利益率の高さが他の業界と比較してずば抜けて高い、そして価格競争に巻き込まれないというビジネスモデルという点も惹かれた点の一つでした。

この時の経験が、結局私自身のその後のキャリアに大きく影響を与えることになり、結果として、10年以上もこの業界にいるので、どこにどのような転換点があるか分からない、といういい例かと思います。

ちなみに、少しだけ本音を載せると、この時の監査は非常に大変だったため、二度と関与したくないと思ったのですが、まさかその2年後、自分がクライアント側になり、当時の監査チームの後輩と対峙する事になる、とはこの時点では全く想像していませんでした。