オーデマ ピゲ展から読み解く、なぜ世界は熱狂するのか
銀座で開催中の「House of Wonders(ハウス オブ ワンダーズ展)」を訪問しました。
2023年のパテックフィリップ展、そして2025年のヴァシュロン・コンスタンタン展に続き、今回ようやく世界三大時計ブランド最後のピースとも言えるオーデマ ピゲ展が開催されたことになります。
オーデマ ピゲについては、スウォッチとのコラボレーションによるRoyal Popが大盛況であり、販売当日には世界中で大行列になっていたのをご存知のかたも多くいらっしゃると思います。
オーデマ ピゲ展で感じた“世界観設計”
展示に入ってまず感じたのは、時計を見せる場所というより、「ブランド世界に没入させる空間」が作られていたことです。
入口からグリーンを基調とした空間設計ではじまっており、
- 創業者一族の歴史
- 脈々と続く職人たちの系譜
- マスターピースの展示VR体験
これらは独立したコンテンツではありません。
全てが一つのストーリーとして繋がっています。



パテック、ヴァシュロン、オーデマ ピゲに共通するもの
過去のパテックフィリップ展、ヴァシュロン展も含めて感じたことがあります。
それは、
「歴史 × 職人技 × 希少性」
という構造が驚くほど共通していることです。
興味深いのは、ブランドが違っても伝えたいメッセージは極めて近いという事です。
・数百年続く歴史
・家族や職人による継承
・複雑機構への挑戦
・少量生産による希少性
これは偶然ではありません。
高級時計ブランドが長期的にブランド価値を維持するための、極めて合理的な戦略と言えます。
なぜ人は高級時計に熱狂するのか
展示後半では、キャリバーや部品展示、技術者による説明、VR体験などがつづきました。

ここで面白かったのは、最終的に「天文学」「宇宙」「暦」に繋がっていくことです。
ヴァシュロン展においても、最後はプラネタリウムの投影により星座をテーマにしていました。
グランドコンプリケーションの世界では、時計は単なる時間を測るための機械にとどまりません。
“ブランドの哲学と物語”を購入
しているとも言えます。この点は、ヴァシュロン展のレ・キャビノティエ・ザ・バークレー・グランドコンプリケーションからも、同様のことがいえると思います。
公認会計士視点:なぜ高価格でも成立するのか
ファイナンス&アカウンティングの観点から見ると、高級時計ブランドは極めて興味深いと言えます。
なぜなら、価格競争に巻き込まれず、高い利益率を維持できるためです。
その背景には、
・供給制約
・ブランド資産
・希少性設計
・コミュニティ形成
・ブランドヒストリー
が存在します。
つまり、価格を下げなくても売れる構造を作っています。
まだご覧になっていないかたは、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか?
